身体拘束について ~拘束解除の成功事例~

10月16日(火)17時30分より身体拘束についての院内研修を実施しました。

ほうゆう病院の石橋看護師長を講師にお迎えし、精神科領域での身体拘束の現状や身体拘束廃止の取り組みの事例を交えて講義して頂きました。医師・看護師・看護補助者・理学療法士など多数の参加がありました。

講義の中の『鍵の魔力』のお話がとても興味深く印象に残りました。『鍵の魔力』にとりつかれた人間は、その思いが言葉と態度に如実に表れるとのことでした。

先生は「初めて精神科の鍵を持たされ、実際に扉の開閉に使用したとき『奇妙な後ろめたい感覚』がありました。しかし、日々の業務の中で扉の開閉を繰り返しているうちに『奇妙な後ろめたい感覚』が消え失せてしまいました。」これが、『鍵の魔力』だと言われていました。『奇妙な後ろめたい感覚』も『鍵の魔力』による慣れによって罪悪感のようなものが薄れていくということでしょうか。

身体拘束は、身体的弊害・精神的弊害・社会的弊害が生じる危険性があります。一時的に必要になっても、常態化することなく患者様の状況を判断し定期的にカンファレンスを行い身体拘束廃止に向けた取り組みを行って行くつもりです。

 

また、職員の身体拘束の体験も実施して頂きました。体験学習を通して患者様の立場になり、苦痛や恐怖を少しでも理解していくことは重要であり貴重な体験でした。当院でも体験学習をOJTとして取り入れ今後の看護に役立てていきたいと考えています。

医療安全推進委員  中島貞江

 

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