『逆流性食道炎(胃食道逆流症)』って何ですか?

食後に胸焼けをしたり、むかつきやゲップが出たり、喉の奥に酸っぱいものがこみ上げてくるなどの気持ち悪い感じがしませんか?
そんな症状が長く続くようであったら「逆流性食道炎」かもしれません。

逆流性食道炎とは、胃液と混ざった食べ物や、胃液そのものが食道に逆流する病気です。胃液は強い酸性のため、食道に逆流すると、食道の粘膜を刺激し、食道の粘膜がただれたり、炎症を起こしたり、潰瘍ができたりします。
逆流性食道炎が起こる主な原因としては、食道と胃の繋ぎ目にあたる下部食道括約筋の、筋力低下があげられます。通常は、下部食道括約筋が、胃液の逆流を防いでいるのですが、この筋肉が加齢などによって緩むと、胃の中のものが簡単に食道に戻ってきてしまうのです。そのため、これまでは高齢者の病気と考えられていましたが、最近では若い人にも増えています。逆流性食道炎は、すぐに命に関わるような病気ではありませんが、辛い症状であるだけでなく、潰瘍に進行したり、食道がんのリスクが高まります。また、逆流性食道炎の原因となる便秘や、高脂肪の食事は、大腸がんのリスク要因でもあります。症状が続くようならば、お気軽にご相談ください。

横浜鶴ヶ峰病院 内視鏡センター長  瀬戸口 正東

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