『人間ドックと健康診断はちがうのですか?』

健康診断は、生活習慣病など身体の異常を早期に発見するために行う、診察および各種検査です。職場や自治体で実施することが、厚生労働省の労働安全衛生法で定められています。なかでも一般健康診断(一般健診、定期健診)は、事業者が労働者に対して1年に1回以上実施することが義務付けられています。労働者もこれを受けなければいけません。

また、自営業者、個人事業主、専業主婦など、職場などで健康診断を受ける機会の無い方でも、住んでいる市区町村で健康診断を受けることができます。自治体によって詳細は異なりますが、費用は概ね無料、30代の人は一般的な健康診断、40歳から74歳で国民健康保険に加入している人は、生活習慣病の予防を目的とした国が定める「特定健康診査」を受けることができます。

人間ドックも健康診断の一種です。ただし、個人の意思で受ける精密検査であり、法的な定義はありません。生活習慣病の予防を主眼とした健康診断はもちろん、がん検診、脳検査などを含めることもできます。企業や自治体が費用を負担する健康診断とは異なり、人間ドックの検査費用は基本的に自費となります。ただし、所属している健康組合によっては一部費用を補助してもらえることもできるようです。

横浜鶴ヶ峰病院 総合健診センター センター長 佐川幸司

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