『第112回 日本泌尿器科学会総会』加納医師

学会名 第112回日本泌尿器科学会総会
日 時 2025年4月17日~19日
場 所 福岡国際会議場

福岡で開催された第112回日本泌尿器科学会総会に参加してきました。
総会校企画で「次の100年に向けたAI」という新たなトピックが取り上げられていました。

1760年代イギリスの第一次産業革命
100年前に電気エネルギーを用いて大量生産と効率化を実現した第二次産業革命
コンピューターとITによる自動化を可能とした第三次産業革命に続き、
現在ではAIによって第四次産業革命と言われるほどの進歩が期待されています。

医療の分野においてもAIを搭載した医療機器が登場してきています。泌尿器科領域における応用例として今回はAIを用いた膀胱腫瘍検出システムに関する発表がありました。

膀胱癌は多くのもので予後良好であるものの、時間的及び空間的な多発性が特徴であり、
内視鏡手術後2年以内の再発が多い疾患です。この原因の一つとして内視鏡検査時の微小な腫瘍や平坦な腫瘍の見落としの可能性も指摘されています。
AIによる物体検出やセグメンテーションによる検出手法を用いてこれらの見落としやすい腫瘍を摘出する手法について最新の知見が提示されていました。

まだ実用的とまでは言えない印象でしたが、産業革命は一次関数的ではなく指数関数的に進むものであることは歴史が物語っています。
気づいたらほんの2~3年の間に世の中が大きく変わってしまうことも十分に予想され、我々医療従事者や病院もその時に対応できるよう知識や設備の準備を進めてゆくことが肝要と思われました。

横浜鶴ヶ峰病院  泌尿器科 加納英人

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