『第86回 日本血液学会学術集会』井上医師
学会名 第86回日本血液学会学術集会
日 時 2024年10月11日~13日
場 所 京都国際会館
表記学会に、演題「再発・難治性多発性骨髄腫に対するIsaximab dexamaethason (Isa d)療法の有効性」を発表いたしました。
多発性骨髄腫は高齢者に好発する血液腫瘍で、当院でも毎年10数名の新患がみえられます。
骨を侵す難病ですが、Isaximab(商品名サークリサ)などの抗体薬の上梓で治療成績は各段に飛躍いたしました。
まとまった例数の Isa d療法の報告はないそうで、この度はその有効性、安全性について報告いたしました。
予後不良の染色体異常を有する3例を含む9例の骨髄腫患者において Isa d療法を施行
ほぼ寛解~寛解8例、内3例は微小残存病変なし(50万個の正常骨髄細胞中、骨髄腫細胞1個未満)
再発1例、副作用は白血球減少1例のみ
の好成績であり、 Isa d療法は骨髄腫治療の早期に施行できる有用なレジメンである、との認識を得ました。
当科は今後も、難病・希少血液疾患における有益な情報を発信し続ける所存です。
横浜鶴ヶ峰病院 血液内科 井上靖之