夏の思い出:人工膝関節全置換術を受けた2人のご高齢者 / 武藤医師

この夏、85歳を超える2人のご高齢者が当院で人工膝関節全置換術を受けられました。
ともに術後の経過も良く、元気に生活されています。
ご高齢者の励みになればと考え、ご本人に了解を得てドクターズファイルに掲載させていただきます。

1人は87歳の女性。一人暮らしをしており、約3年前に逆側の人工膝関節全置換術を受けた既往があります。その後手術をした足を支持脚として生活をしていて、困った事が無かったので外来通院もしていませんでした。しかし、今年の梅雨時から手術をしていない膝が痛くなり、歩行が困難となったため手術を希望され当院へ受診されました。
手術は順調に行われ、術後リハビリテーションも通常よりも早いペースで行われ、術後2週間強で自宅退院されました。

もう1人は86歳の女性。息子さんと二人暮らしをしていて、膝関節痛のため生活が困難となり、心配した息子さんと一緒に来院されました。単純レントゲンでは末期の変形性膝関節症であり、ご本人、ご家族とも相談し手術を受ける事になりました。
手術、術後リハビリテーションともに順調に経過し、現在は膝の痛み無く生活されています。

お二人から学んだ事は暦の年齢と心や体の年齢は違う、という事です。 当たり前と言えば当たり前ですが、再認識させてもらいました。

人工膝関節全置換術は、ほぼ完成された手術であると考えています。
感染症、血栓症などの手術に伴う間接的なリスクは高齢になれば若干高いと思われますし、リハビリテーションをしなければ膝の機能回復(例えば可動域や筋力など)は不十分となる可能性があります。
しかし、ご高齢者で骨が弱いから手術が極端に難しくなるといった事はありません。
通常の軽いリハビリテーションがこなせれば満足いく除痛が得られ生活の質は改善します。

私は、ただ手術を勧め、執刀する、手術屋にはなりたくありません。
手術適応を一緒に考え、納得した形で手術に臨み、術後のリハビリテーションも共に行い、最高の結果を出す事を考えています。
1人で悩んでも解決できる事は限られていると思います。
少し足を伸ばして横浜鶴ヶ峰病院の整形外科に来て下さい。
一緒に考え、悩み、患者さんに適した治療を提供いたします。

横浜鶴ヶ峰病院  副院長  整形外科部長   武藤 治

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