腰部脊柱管狭窄症について
日常診療に於いて非常に増加していると感じる病気の一つに腰部脊柱管狭窄症があります。
病態としては腰椎の加齢現象に伴い背骨の変形、靭帯の肥厚が起こり、結果として神経の通り道(脊柱管)が狭くなり様々な症状がでてきます。
代表的な症状の一つに間欠跛行があります。間欠跛行は一度に連続して長距離を歩くことが出来なくなってしまう症状です。3~5分程度、前屈みや座って休むと再び歩くことが出来るようになるのも特徴です。また、その際に痛みや痺れなどの症状は臀部から下肢にかけて出現し、腰部には強い症状が出ないのが通常です。
画像診断は単純レントゲンだけでは不十分で、神経の状態を評価出来るMRIや脊髄造影が必要になります。
治療としては投薬、リハビリテーション、コルセット、ブロックなどの保存療法、神経の通り道を広げる除圧術や腰椎を安定化させる固定術などの手術療法が挙げられます。
当院では前記のMRIや脊髄造影による診断、保存療法や手術療法による治療に至るまで全てに対応できる施設です。
間欠跛行や臀部から下肢の痛みや痺れに悩んでいる患者さんは、是非ご相談ください。
横浜鶴ヶ峰病院 整形外科部長 武藤 治
※ 公益社団法人日本整形外科学会企画・制作 整形外科シリーズ8「腰部脊柱管狭窄症」を引用いたしました。